ZV-E10のことを調べていると「アクティブ手ブレ補正はイマイチ」と酷評されています。
あなたは「ZV-E10のアクティブ手ブレ補正の補正効果はどうなのか?」「酷評されているから購入をためらっている。」「ジンバル以外で手ブレ補正ができないか?」と悩んでいませんか?
この記事ではこれらのことを解説します。
- ZV-E10のアクティブ手ブレ補正がイマイチな理由
- アクティブ手ブレ補正以外の手ブレを抑える具体的な対策(無料で可能)
はじめて買ったミラーレスカメラがZV-E10だったわたしが、実体験をまじえて詳しく解説します。
アクティブ手ブレ補正に頼らない方法を知ることで、購入前の不安を解消できます。
ZV-E10を持っている方は、無料でできる対策をすぐに試してみましょう。
ZV-E10のアクティブ手ブレ補正はイマイチ
ZV-E10のアクティブ手ブレ補正は、一部の撮影状況では効果が不十分です。
特にカメラ本体が動いている状況では、不自然な映像になってしまうことがあります。
歩き撮りや車載動画を撮影する際、映像が「ぐにゃりとゆがんでしまう」ことがあり、これが映像に悪影響を及ぼします。
アクティブ手ブレ補正は、全ての撮影状況に適しているわけではありません。
特定の状況を避けて使用し、それ以外の場面では他の方法で手ブレを軽減しましょう。
ZV-E10で使用できる手ブレ補正は2種類
ZV-E10にはスタンダード手ブレ補正とアクティブ手ブレ補正の2種類があります。
スタンダード手ブレ補正は、レンズの機能です。
アクティブ手ブレ補正は、ZV-E10本体の機能です。
それぞれの特徴を理解して、使い分けしましょう。
スタンダード手ブレ補正
スタンダード手ブレ補正は、レンズの手ブレ補正機能です。
ZV-E10では、静止画モードの時に使用できます。
動画モードの時には使用できません。
静止画モードで写真撮影する際に、レンズが撮影時の微細な手ブレを抑えてくれる機能です。
SONYのEマウント純正レンズには、レンズ内光学式手ブレ補正機構「OSS(Optical Steady Shot)」が搭載されているレンズがあります。
ZV-E10のキットレンズ「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」には、「OSS」が搭載されています。
Eマウントのサードパーティレンズでも同様に、レンズ内手ブレ補正機構が搭載されているレンズがあります。
これらのレンズを使用する場合は、ZV-E10の静止画モードでスタンダード手ブレ補正を使用できます。
アクティブ手ブレ補正
アクティブ手ブレ補正は、ZV-E10に搭載されているカメラ本体の手ブレ補正機能です。
ZV-E10では、動画モードの時に使用できます。
静止画モードでは使用できません。
ZV-E10はVLOGCAMとして発売された動画用のカメラです。
YouTubeなどのレビューでは、このアクティブ手ブレ補正が酷評されています。
なにがダメでどんな対策が必要なのか、もう少し詳しく解説します。
アクティブ手ブレ補正のイマイチなところ
- 1.44倍にクロップされてしまう
- 歩き撮りには向いていない
- 車載動画には向いていない
1.44倍にクロップされてしまう
アクティブ手ブレ補正を使用すると、映像が1.44倍にクロップされます。
これにより、撮影されるシーンが切り取られてしまいます。
16mm(フルサイズ換算24mm)で撮影している場合は、約23mm(フルサイズ換算33mm)の画角に切り取られます。
このため、アクティブ手ブレ補正を使用する場合は、1.44倍にクロップされることを考慮してレンズを考えなくてはなりません。
歩き撮りには向いていない
ZV-E10のアクティブ手ブレ補正は、歩き撮りには向いていません。
カメラ本体が動いている時ほど、映像がぐにゃりとゆがんでしまいます。
VLOGCAM(ブイログカム)なのに、歩きながら自撮りするブイログに向いていないので、ZV-E10のアクティブ手ブレ補正は酷評されています。
したがって、歩き撮りの際にはアクティブ手ブレ補正の使用を避け、他の手法を検討することが推奨されます。
具体的な方法はこのあと解説します。
車載動画には向いていない
車載動画の撮影にアクティブ手ブレ補正は向いていません。
車載動画でも、カメラ本体が移動しているため、映像がぐにゃりとゆがんでしまいます。
このため、車載動画の撮影には、アクティブ手ブレ補正ではなく、他の手法が望ましいです。
具体的な方法はこのあとに解説します。
手ブレを軽減する他の方法
- 撮影時の工夫(ほぼ無料)
- ジンバル
- GoProやオズモポケット
- catalyst browse(無料)
- SONY MasterCut(無料)
①撮影時の工夫(ほぼ無料)
撮影時の工夫によって、手ブレを軽減することができます。
安定した姿勢やカメラの持ち方を工夫することによって、手ブレを大幅に減少させることができます。
三脚の使用、ストラップをピンと張ってZV-E10本体の動きを最小限に抑える、上下の動きがない歩き方などの対策があります。
このような工夫は、アクティブ手ブレ補正の欠点を補うために有効です。
ZV-E10本体をしっかり両手で固定したり、ネックストラップをピンと張ってZV-E10本体の動きを最小限に抑えたりする方法は、すぐにできるので注意しながら撮影しましょう。ZV-E10購入時の付属ストラップがありますので、それを活用しましょう。
②ジンバル
ジンバルを使用することで、手ブレを効果的に軽減して、滑らかな映像が撮影できます。
歩き撮りなどの動きが大きい撮影での使用が効果的です。
しかし、ジンバル自体は高価で本格的な動画用の機材です。
本格的に動画撮影をしたいヘビーユーザーさんには、必須のアイテムです。
カメラやレンズをたくさん持っていないライトユーザーの初心者さんには、無料の方法がおすすめです。
③GoProやオズモポケット
GoProやオズモポケットは、ミラーレス一眼カメラよりも優れた手ブレ補正機能を搭載しています。
撮影したい動画によっては、ZV-E10やミラーレスカメラよりもGoProやオズモポケットの方が手ブレのないきれいな映像を撮影できる場面があります。
アクションカメラとして知られるGoProは、激しい動きの中でも手ブレのない映像を撮影できます。GoProは、この特徴から「車やバイクの車載動画」「アクティブなスポーツ動画」「歩きながら自撮り」などの撮影におすすめなアイテムです。
オズモポケットは、小型カメラにジンバルを搭載した形状をしています。
ジンバルと同じ手ブレ補正効果を期待できます。
オズモポケットは、小型軽量・広角・ジンバル効果の特徴から、「ブイログ」「歩きながら自撮り」などの撮影におすすめなアイテムです。
撮影したい動画の種類によっては、ZV-E10ではなく他のカメラを検討したほうがいい場合もあります。
④catalyst browse
Catalyst Browseは、ソニーが提供する無料のクリップ管理ソフトです。
映像のイン・アウトを編集したり、色味を調整するカラーグレーディングができたりします。
Catalyst Browseの機能の一部に「クリップの手ブレ補正」があります。
ZV-E10の映像データを使用して、手ブレ補正を自動で編集したり、自分で微調整することもできます。
撮影後の映像を手ブレがない見やすい映像にするための有用な無料ツールです。
ジンバルを使用したような、なめらかな映像に仕上げることができます。
しかし、複数のクリップを同時に編集することができないため、クリップをひとつずつ編集することになります。
複数のクリップを同時に編集するには、「⑤sony MasterCut」がおすすめです。
⑤SONY MasterCut
SONY MasterCutは、ソニーが提供する無料のクリップ管理ソフトです。
SONYのクラウドサービス「Creators’ Cloud」に保管されたデータを編集できます。
手ブレ補正、レンズブリージング補正、色補正、音補正ができます。
複数のクリップを同時に補正することができるため、Catalyst Browseよりも作業を短縮できます。
クラウド上にデータを沢山保管するためには、有料になってしまいます。
わたしは無料で使用したいので、今から編集したいクリップだけをクラウド上に保管しています。
SONY MasterCutで補正したクリップをPCのHDDに出力したら、クラウド上のデータを削除しています。
多少の手間はありますが、catalyst browseよりも時間を短縮できるので、SONY MasterCutは非常におすすめです。
最初に「Creators’ Cloud」にサインインしてから、「SONY MasterCut」を使用してください。
ZV-E10の手ぶれ補正はどうしたらいいのか?
- 歩き撮りしない+アクティブ手ブレ補正+①撮影時の工夫
- 見返して気になるようなら⑤sony MasterCut
- 使用するレンズを考える
歩き撮りしない+アクティブ手ぶれ補正+①撮影時の工夫
ZV-E10のアクティブ手ブレ補正を使用する際は、カメラ本体の動きを最小限に抑えましょう。
できる限り歩き撮りは避けて、三脚を使用したり、ネックストラップをピンを張って撮影するなどして、ZV-E10本体の動きを最小限に抑えるように気を付けましょう。
これだけで手ブレを抑えたきれいな映像を撮影できます。
ZV-E10はコスパのいいミラーレスカメラなので、初心者さんは無料でできる工夫で対応しましょう。
映像制作にこだわる場合は、ジンバル・GoPro・オズモポケットを検討しましょう。
見返して気になるようなら⑤SONY MasterCut
撮影後に映像を見返して手ブレが気になる場合、Sony MasterCutを使用することが効果的です。
手ブレが気になるクリップをSONYのクラウドサービス「Creators’ Cloud」にアップロードして、「SONY MasterCut」でまとめて手ブレ補正をかけましょう。
少しだけクロップされてしまいますが、手ブレが気にならないきれいな映像に仕上がります。
使用するレンズを考える
アクティブ手振れ補正は1.44倍にクロップされてしまいます。
SONY MasterCutの手振れ補正でも、ある程度クロップされてしまいます。
ZV-E10で動画を撮影する場合は、クロップされることを考慮してレンズを選ぶ必要があります。
別記事で動画用のレンズの選び方を解説しています。
そちらを参考にしてください。